雑談L$の価値について。

arado

2008年07月15日 03:41


他の人のブログを読んでいて、ちょっと面白い記事がありました。

SL内で広告を出して、その人気の度合をランク付けして、広告料を設定しているというものがあるそうですが、人気が高いと当然価格があがるんですが、最も高いのでひと月日本円25万くらいなんだそうです。


まあそれは月25万以上の利益を上げるくらいのお店を持つ人か、お金をドブに捨てたい人がそこへつぎ込むわけですから、「あ、、そお」くらいでいいんですが、確かにSL経済って聞くと、「L$で儲ける」って話になりますよね?

しかしですね、現在L$は直接円には換金・両替は原則不可能なのは、ご存じでしょうけど、じゃあL$を買い取ってもらう時の米ドルの相場っていかがなモンでしょう?それは1ドル=275L$程度です。

100000L$仮にもってたとしますよね。それを日本円をドルに替えて購入すると、現在では40,230円で買えるという感じ。これは購入。では同じ100000L$をドルに替えてみると、$350で、日本円にすると37,131円。で一気に目減りします。つまり差額3.000円近くは上乗せして利益で上げないと、延々と原価回収(先行投資に対して)出来ない状態ですよね。

このレートは、2003年前期程度が最高で、あとはほとんど変化がないそうです。リンデンのデーターでは換金の四半期5%ですが、これは個人で収益を上げているところは、ほとんど数字になっていません。(要するにほとんどの人はドルに換金するのではなく、儲けたお金はそのままL$として使っている状態)

今は1ドル=107円くらいなのでこの程度で済んでますが、110円くらいだと36.000円台に多分入るわけで、ここで考えて欲しいのは、100000L$はどこから来たかといえば、一度ではないけど、ユーザー間での取引で”SLで増えたL$”ということですよね。

前もお話ししたように、「SLには株価のように実質L$の価値を引き上げるような、有価証券は存在出来ない」わけでして、200000000L$仮にもってても、ドルに換金し、自国通貨に替えて、それを再びSLにL$として投資するという状態が活発でなければ、L$は従来通り紙切れ以下の価値しかないんです。

株が存在するのは、有価証券としてそれが市場に出すと、キチンと現金に換えられる前提があるので、投資対象や株主といった資産価値があるのです。市場とは、今の市場は国際通貨の市場と反映して株価も影響うけますよね。

つまり簡単にいうと、北朝鮮という国が、いくら自国で株を作ってたとしても「紙切れ」というのと同じで、その有価証券が「国際的通貨市場に通用する通貨と換金が出来る」のが、条件です。

そうなるとL$はまさに、それと同じ状態。「無価値」なのです。しいていえばL$自体が株みたいな有価証券臭いってことでしょうか。いまんとこドル以外通貨に替えられませんし。

となると、確かに一見数万L$を一週間稼いでいる人は、凄いなぁと確かにL$をみたうえではそうでしょう。実際そうした才能なり、努力でそうなったわけですから。しかし、経済状況として見てみると、円でL$を全く買わないで、L$を稼いで生計を立てるということが、現実としてはかなり不可能に近いし、先行投資があったとして、その換金のときの差額分を加えた利益となると、利益+20%以上の儲けがあって初めてまあ、トントンになる計算です。

ではなんで、億万長者や、SLで生計を立てられるひとが存在したのでしょう?
それは実は土地の転売です。勘違いしてはいけませんが、それは土地のレンタルではありません。レンタルは必ず競合する相手が出てきますので、必ず価格競争に遅かれ早かれなるものですが、仮に先行投資500万以上で多くの土地を、オークションで競り落として販売すれば、そもそもが競合する他社の割合が大幅に減るので、土地はオーナーが自由に価格を設定できます。そうすると、利益+αで完璧に収益と呼べる数字が出てきますし、土地は買った価格より大幅に下げて販売されることはないが、原価より高くは設定しては売れないので(2006年までは)、価格は下げて売ることになります。最初の販売をした人は、儲けを維持したままオーナーが手放した土地を再度買っても、利益は影響がないというわけです。

競争をさせないほど極端な先行投資をした、その方のSLに対する先見の目があったというわけ。

億万長者の中国華僑の女性は、この方法によって億万長者にそうなったわけです。もちろん彼女は所有する土地を改良して、付加価値をつけてより高額にして販売するのも、忘れていませんでした。

レンタルで儲けようと考えているなら、「それは無駄なので、趣味として以外手を引くべき」といえるでしょう。現にそうして日本のSIMって過疎化が進んだように思えます^^;;安いところが見つかれば結局、出て行きますからねぇ。

L$、L$って書いてきましたが、例えば純粋にSLは商品の価格相場が現実より安いです。だって500L$のドレスって500L$を円に替えてRLで、それと同じようなもの絶対に買えないじゃないですか!^^

要するに、お金がどうとか、何が儲かるとかそういうのは過去の話題として、「何をどう楽しむか」ってことだと私個人は考えています。わたしがSLを始めたときの一番の戸惑いは、「何をしたらいいのか判らないが、でもINするたびワクワクする」ってことだけでした。^^

そして、お買い物をしてみて、スゴクスタイルを様々に変えられる事に夢中になり、ダンス・アニメを教えてもらい、様々な場所をフラフラと渡り歩いて今日があります。よく日本人のかたで「SLを長く続けるには目標をもつ」ということを耳にします。

しかし、私はちょっと違った意見を持っています。SLを初めて一番衝撃を受けたのが、そこがどこであろうと、外人だろうが何だろうが「気軽に話をして、ダンスに誘ってくれる」ってことでした。たしかに、出会いには個人差はあると思いますが。世の中には一人で過ごした方が良いとする人がいます。それもまた良いでしょう。でもそのことでずっとSLで通すためには、何かに夢中にならないと決して長居できるような所ではないのも事実です。

また、特定の友達とチャットというのも、結局「相手があった上でINする理由がある」のですから、何らかの理由が原因で相手がSLをやめた場合、その理由を見失う可能性があるでしょう。

わたしは経験上、最も簡単でSLを楽しむのは、初心者の頃アタシが味わった経験のように、「誰でも気軽に話をして、ダンスに誘う」ような自分となるのが、一番面白いことだと感じています。それは様々な経験をもたらしてくれます。実際言葉の壁はあるにしろ、それは失敗と体験でいずれクリアできると実感できました。まあ、最近は英語の何となく回りくどい言い回しが、かったるく感じる今日この頃ですが。^^;;

SLでは、自分で職人と名乗る人や、ナンパ師とか名乗る人から、ネカマ、グリファーなど様々な個性があります。でも見ていますと割と流されやすい自分に途中で気付いて嫌になったり・・・・。

でも考えてみれば、現実以上にSL内の他人は「最も他人らしい他人」。ログアウトすると存在すら感じ取れません。先のL$の話もそうですが、価値をどこに見るかというのは、所詮「自分の中」での話。

私の知り合いで、初心者支援を行おうとしているグループというか、個人の方がおりまして、私はいつも思うのですが「初心者であることは一番刺激的」であるはずなんです。だとすれば、その初心者が初心者という自覚が無くなった頃、少なくともその先が一番皆が気にしてるし、知りたいことではないでしょうか?

一応内容は判ったけど、その先に何が待っているんだろうか?ってことですよね。

SLPCというRAMを発行している私は、その責任者ですが、「初心者から冒険は奪わない」ことを一種のポリシーにしています。私もそうでしたが、自分の失敗で後になって役立つことはたくさんあったからです。SLPC公式サイトも、何となく初心者支援としては、他のと比べると変ってるとお感じになるでしょう。最も個人で管理してるので、なかなか大変ですけど^^;;

”お薦めの場所”とか、物作りのやり方とか、そういうことではなくてユーザー自身がアイディアを浮かべられるような、そうした”支援”でありたいと思うからです。プリムの作り方などは、SLのインワールドでtutorialで検索すれば、相当な数が上がってきますし、外国のSIMで行われているものなど、見ているだけでやり方がわかるようなものが多く、正直いって”初心者支援”は余りにも数が多すぎるといえます。

むしろ、「自分が見つけた!」と思えたもの、仮にそれが”SLでは一般常識”だったとしても、初心者からその喜びを私は奪いたいとは思わないので、SLPCでもなんというか詳細は省いて、ユーザーのアイデアに任せた書き方をしているわけです。キッカケさえあればいいんじゃないか?ってことですよね。

SLで名前を挙げてやるという意気込みをよく耳にしますが、ここで有名なリンデン役員の言葉を
述べて雑談を締めくくりましょう^^。今回は長く書いてしまいました^^。

「もしセカンドライフで手っ取り早く儲けようと思うのなら、とっとと手を引くべきだ。ここにはビジネスチャンスはある。ただしビジネスの意味が理解できていないのなら、それはまた別の話だ。」

SL経済